2010年4月20日火曜日

活字離れ?、、、2010年本屋大賞 決定!

 

 

村上春樹さんのベストセラー小説「1Q84」の第3巻(BOOK3)が16日の全国一斉発売から3日間で推計約40万部売れ、全国の半数の書店で品切れになった。

増刷分が書店に届くのは23日以降だという。

 

3巻の発行部数は、発売日に決まった10万部の増刷を含め、計90万部になっている。1、2巻を新たに手にとった人も多く、1巻は7万部、2巻は5万部の増刷も20日に決めた。これで3巻合計では346万部となった。

 

初日の売れ行きは1・2巻の倍以上 読者層に広がり

 

1、2巻で長く続いた品切れが、予想以上に大きなハングリーマーケットを作っていた。深夜・早朝の店頭の行列、売り出しから1時間で約100冊売れた店、午前中での完売店……。

 

紀伊国屋書店の午後8時の調べでは、全店合計で約9千冊が売れた。1、2巻の初日の売り上げの倍以上のペースだったという。買った人の年齢をレジで推定したデータをまとめてみたところ、午後5時まででは19歳以上29歳以下は27.3%、30歳以上49歳以下は49.5%だった。50歳以上は22.1%。男性47.4%、女性52.6%で、初日の売り上げは、1、2巻と比べ、各年代の差が少なくなり、従来の愛読者の枠を超えて読者が広がったことがうかがえる。

 

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16日に書店で第3巻を購入した人たちに聞くと、「デビュー当初から読んでいる」(56歳、男性会社員)というコア読者に支えられながら、「高校生の時に『ノルウェイの森』を読んで以来、読むようになった」(29歳、女性会社員)、「20歳ぐらいのとき、当時付き合っていた彼に勧められた『ノルウェイの森』が面白かったので」(37歳、女性)と、ミリオンセラーの『ノルウェイの森』で広がった読者が定着している。

 

また「大学で半年かけて読み、独特の文章と文章の間のつながりが見いだせた」(21歳、大学生)、「高校時代の先生に勧められて」(27歳、男性)と世代を超えて手渡されている。

 

さらに「海外の文学賞を取ったというニュースで関心を持った」(27歳、男性会社員)、「『1Q84』がすごく売れていると聞いて初めて読んだ」(47歳、会社員)と、ここ数年の報道で読み始めたという人たちも多かった。

 

翻訳家の鴻巣友季子さんは「『海辺のカフカ』のころと雰囲気が変わって、村上さんの新作が社会的、時事的な問題としてとらえられるような雰囲気になった。それが爆発的に売れた理由ではないか」と見ている。

 

 

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本屋大賞に冲方丁さん 「天地明察」


全国の書店員が「最も売りたい本」を投票で選ぶ「2010年本屋大賞」の受賞作品が20日、冲方丁(うぶかた・とう)さんの「天地明察」(角川書店)に決まり、東京都内で贈呈式が開かれた。村上春樹さんのベストセラー「1Q84」は10位だった。

 

冲方さんは岐阜県出身、福島市在住。「天地明察」は、江戸時代の暦学者渋川春海の生涯を描いた時代小説。贈呈式で冲方さんは「受賞を励みにより良い作品をつくっていきたい」と緊張した面持ちで喜びを語った。

 

2位以下の作品は次の通り(敬称略)。

 

(2)夏川草介「神様のカルテ」

(3)吉田修一「横道世之介」

(4)三浦しをん「神去なあなあ日常」

(5)小川洋子「猫を抱いて象と泳ぐ」

(6)川上未映子「ヘヴン」

(7)藤谷治「船に乗れ!」

(8)有川浩「植物図鑑」

(9)東野圭吾「新参者」

(10)村上春樹「1Q84」

 

http://www.hontai.or.jp/

2010年4月10日土曜日

「プリ・トヨ」 映画化!

 

 

人気作家万城目学さんのベストセラー小説が原作の映画「プリンセス トヨトミ」が製作されることになり、綾瀬はるか、岡田将生、堤真一の出演が決まった。

3人が演じるのは会計検査院の調査官。

国家予算が正しく使われているか検査するため大阪を訪れたが、ある秘密を知ってしまう。

それは豊臣家の末裔が生きており、なんと大阪国という独立国があった!という驚きの事実だった。

 

とぼけた風ぼうながら、天性の勘で功績をあげる女性調査官役の綾瀬は「コミカルなストーリーの中に思わずあるかもって感じさせる歴史ロマンあふれる作品です。夏に大阪ロケということで撮影を楽しみにしています」とコメント。

 

容姿端麗なエリート調査官を演じる岡田も「お二方とも共演させていただくのが初めてなので胸を借りるつもりで、自分の役を全うできるように頑張ります」と意欲をみなぎらせている。

 

映画は2011年初夏に全国公開する予定。

 

 

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原作小説は、「鴨川ホルモー」「鹿男あをによし」で知られる人気作家・万城目学のベストセラー。

 

国家予算が正しく使われているかを調査する会計検査院の精鋭3人が、1615年の大阪夏の陣で断絶したはずの豊臣家の末裔(まつえい)が生きており、大阪の男たちが400年もの間、その秘密を守り抜いてきたという真実を知ってしまったことから一大事件が発生。

大阪の公共機関や商業活動など、あらゆる機能が停止する事態へと発展していく。

史実を徹底的に調べ上げ、歴史に裏打ちされた緻密な構成と個性的な登場人物たちが織り成す親子のきずなをテーマにした物語が話題となり、第141回直木賞候補にも挙げられた話題作だ。

 

物語を引っ張る3人の調査官として、綾瀬、岡田、堤が共演を果たす。

とぼけた風貌ながら天性の勘で功績をあげる女性調査官・鳥居を綾瀬、日仏のハーフで容姿端麗な新人エリート調査官・旭ゲーンズブールを岡田、一切の妥協を許さず“鬼の松平”と異名を取る副長・松平元を堤が演じる。

原作では、日仏ハーフの旭が女性、鳥居が男性という設定だったが、映画では男女逆転の役どころとなる。

 

メガホンをとるのは「HERO」の鈴木雅之監督。「ダ・ヴィンチ・コード」を彷彿(ほうふつ)とさせる歴史ミステリーというモチーフに、官僚(国家公務員)VS地域・親子(家族)のきずなという構図を絡めた壮大なエンターテインメント作品を目指す。

なお、物語の核心ともいうべき登場人物の大阪国総理大臣や、大阪の男たちが必死に守ってきた豊臣家の末裔といったキャストは明らかにされていない。

 

 

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プリ・トヨは大阪府と大阪市の協力のもと、7月から2カ月間にわたって、大阪府庁や大阪城など、各所での撮影が行われる。

 

橋下徹大阪府知事もノリノリで「数々の魅力あるスポットが出てくる、まさに大阪の映画。この映画が日本中を元気にしてくれることを期待している。皆さんも大阪の魅力を存分に感じてほしい」と支援を約束。

 

平松邦夫大阪市長も「大阪の元気とその原動力である人間力が、全国に向けて発信されることを期待している」とコメントしている。