鎮魂と追悼
阪神大震災の犠牲者の慰霊と復興を願う光の祭典「神戸ルミナリエ」で、神戸市中央区の東遊園地などで流される聖歌の録音が、神戸松蔭女子学院大チャペルで行われた。
点灯時用や東遊園地用など六曲あるうち五曲に歌が入る。聖歌は、作曲家の上田益(すすむ)さんが1999年から毎年作曲。
同大学を拠点に活動する合唱団「アンサンブル・ヴォックス・フマーナ」が歌い、音響効果の優れたチャペルで録音している。
録音会場となる同チャペルは高さ十五メートルの天井が、美しい共鳴を生み出す。
残響時間は三・五秒。四人のプロ声楽家が練習を始めると、歌声は天から降り注ぐように溶け合った。
今回は宗教音楽をモチーフに、「光」「永遠」などをテーマにした弦楽四重奏の曲に、同合唱団の4人がラテン語の歌を歌い上げた。
チャペルには伸びやかな声が響き渡り、荘厳な雰囲気を盛り上げた。
上田さんは「関西で素晴らしい声が録音できる場所の一つ。10年間の集大成となる曲にしたい」と話していた。
阪神・淡路大震災から間もなく十四年。ラテン語の歌詞にはこんな一節もある。〈元気ですか。寒くないですか。わたしが見えますか〉
神戸ルミナリエ:今年のテーマ、「光のインフィニート」
神戸ルミナリエ組織委員会は、今年の「第14回神戸ルミナリエ」の作品テーマを「光のインフィニート」に決めたと発表。
インフィニートはイタリア語で無限を意味する。
昨年に引き続き今年も開催資金を確保するため、来場者に1人100円の募金などを呼びかける。
12月4日から12日間、同市中央区の東遊園地と旧外国人居留地を会場に実施。
赤字が続いて継続が危ぶまれたが、前回は個人募金の伸びや経費削減、会期短縮などで単年度黒字(2300万円)を確保し、当面の危機を脱している。
0 Comments:
コメントを投稿
<< Home