2008年9月22日月曜日

侍カフェ@マンドリーノ本町店

 

役者と客が一体となって時代劇コントを楽しむイベント「侍カフェ」が、大阪市中央区のイタリア料理店「マンドリーノ本町店」で定期的に開かれている。若い女性を中心に、コスプレ好きから時代劇ファンの年配まで幅広い世代に人気だ。

 

大阪市の劇団「笑撃武芸団」が企画。メンバーの竹雪ピカソさん(32)、藤沢アニキさん(36)、白鳳(しらとり)おまるさん(31)の3人が、次々に衣装やメークを変えて出演。大道芸や歌舞伎、狂言、舞踊などを融合させ、扮装(ふんそう)も小道具も本格的だ。

 

毎月第3土曜日ごろに昼と夜の2回開催。客は1000円の入場料を払い「忍」「侍」「芝居小屋」などのジャンルから注文する。一演目の値段は500-5000円。

 

 

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注文の際、「これっ」と手を2度たたいて「下足番」を呼び、料金を払うと「○○さま、○○をご注文下さいました」と声が上がり、他の客が「はー、はー」と平伏するのが決まりだ。

 

2人の忍者が激しく切り結ぶ「影の軍団」。柳生十兵衛と服部半蔵がバトルする「魔界転生」。客をマッサージ中の座頭市が、突然来襲する敵と戦う「座頭市クイックマッサージ」…。

 

どれも10分以内だが、至近距離での迫力あるチャンバラに加え、ギャグやボケを盛り込んだ内容に、客席は大受け。一つの演目が終わると、おひねりが飛び交い、財布を投げる人もいる。

 

客が主役を張れる演目も。その一つ「辻斬(つじき)り」では切り役に。行き違う相手に「待ていっ」と声を掛け、立ち止まったところをいきなり抜き打ち。相手となる役者が「うぎゃぁ!」と絶叫する。

 

「芸者回し」では、「よいではないか」「お戯れを」と掛け合った後、長い帯を引っ張ることができ、芸者が「あ~れ~!」と言いながらこまのように回ってくれる。

 

数年前、年1回の劇団のファンサービスとして始まったが、今春から月1回の開催にすると、口コミで評判に。約30人が入れる会場は毎回満員となる盛況ぶりだ。

 

白鳳さんは「参加型だと、お客さんも楽しいと思う。でも単なるお笑いだけでなく、日本伝統の技や芸も見てほしい」と話している。